■VMAXデザイナー
GKダイナミックス 一条厚氏
インタビュー
Page2
XS-V1 Sakuraは日本メーカーの雄ヤマハデザインらしさとしてのプライドを賭けて造り込みました

XS-V1 Sakura
(東京モーターショー2007展示コンセプト車輌)
(BBW) Sakuraはなんというか、実にヤマハらしい美しい車輌ですよね!
あれは年配のリターンライダーからバイクのことをあまりよく知らない女性まで人気が出そうな気がします。市販予定は無いんでしょうか?
一条氏 市販できたら嬉しいですね。あのコンセプトモデルは日本メーカーの雄ヤマハデザインらしさとしてのプライドを賭けて造り込みました。XS-1のイメージを踏襲したレジェンドを感じさせるものでありつつ、XS-1の記号性にとらわれることを潔しとせず、新しいカテゴリーを産み出す、新たなオリジンとなるものを目指しました。こういうなにげないベーシックなデザインの創造は実は難しいんです。歴代の名車への深い造詣やモーターサイクルの美学の認識の背景が求められます。老練なデザイナーの存在意義もあるのですよ。お蔭様でモーターショーでも大好評で、熱心に見ている女性の方もいらしたのが嬉しかったですね。本当に気に入っていただいたようで、ヤマハ本社や原宿での展示でも同じ人が足を運んでいただいたようです。実は私自身も乗りたいのです。
(BBW) その時のモーターショーでは、金型をイメージしたVMAXオブジェも展示されていました。あの生命感というか魂を感じさせる造形は圧巻でした。Sakuraと同じく11月に原宿でも登場しましたが、あれも一条さんが携わったんですよね?

VMAX胎動−NEED6−オブジェ
(東京モーターショー2007)
一条氏 そうです。普段は製品としてのデザイン中心で、ああいった芸術作品的な仕事はあまりないのでとても楽しくやることができました。彫刻家ではない工業デザイナーならではの発想です。工業製品は母なる金型から産まれる。産まれ出でんとするVMAXの全体像を凹の金型で象徴させ、VMAXのコンセプトのパワーの象徴であるエンジンと吸気排気とその力が伝達されるリアタイヤを実物で凸に象徴させ、相反するコントラストの立体感で、VMAXの世界観を金属の塊で象徴的に表現してみました。モーターショー史上初のタイヤの無いモデルです。こんな展示をするのは、The
Art of Engineringを掲げるヤマハならではでしょう。
大学で工芸科専攻だった私にはやりがいがありました。本当の金型でやると10トンといわれ、皆ビビッてしまいました。実はあれは削り出しに見えますが鋳型を作って抜いたものなんですよ。そうは言ってもそれなりの重量はありますが、担当していただいた金型屋さんもこれまでに無い仕事で、かなり乗り乗りで造ってくれました(笑)
でも展示が終わった後は保管にもなかなか難しく、処分されることになりそうだったんですが、今は目白のGK本社に置いてあります。Sakuraの展示車輌も当社に置いてありますよ。
(BBW) あんなものがもし会社の受付とかにあったら相当インパクトありますよね!
是非機会があればGKさんの本社に行ってみたいです。そもそもGKダイナミックスというのはどんな会社なんでしょうか?
一条氏 GKダイナミックスでは主にヤマハ発動機さんの二輪車をはじめとした工業製品のデザインなどをしていますが、GKグループ12社は国内外にある拠点で様々な領域のデザインをしています。
皆様のご存知な多様なデザインをしています。成田エクスプレス、キッコーマンしょう瓶、お台場の科学技術館にあるインタラクティブな展示などもしています。
【New VMAX本】

ミスターバイク09年1月号
開発者、デザイナーのインタビューが読み応えアリ。エスパー小宮氏のコメントも面白い。大特集全20ページ。

ヤングマシン08年8月号
新型VMAXについてかなり詳しい情報が載っています。ヤングマシン・・・買ったのはじめてかもしれん・・・。